特別支援学校における算数の授業や、生活単元学習の中で「お金」について学ぶ場面は多くあります。お金の種類や価値を理解し、計算を通して日常生活で活用できるようになることが目標です。しかし、数字が苦手な児童生徒にとっては、数の概念を理解することや計算をすることは難しいものです。
そこで今回は、お金の学習に使える視覚支援教材をご紹介します。100円ショップで手に入るグッズを使って、簡単に作ることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
指導目標
- お金の種類と価値を理解する。
- 数の概念を理解する。
- 数量と数字を一致させることができる。
用意するもの
- ホワイトボード
- マグネットシート
- カラーペン
- 丸シール
- コイン(模造紙)
- ジッパー付き袋
作り方
- ホワイトボードにマグネットシートを貼り、縦に線を引いて3つのエリアに分けます。
- 左側のエリアに100円玉、真ん中のエリアに10円玉、右側のエリアに1円玉のイラストをそれぞれ貼ります。
- 1〜10までの数字が書かれた丸シールをランダムな場所に貼ります。
- ジッパー付き袋にコインのイラストを入れます。
※慣れてきたら小銭入れを模した入れ物にすることもできます。
使い方
- 児童生徒に1円玉を1つ渡します。
- ホワイトボードの1円玉のエリアにある「1」の丸シールの上にコインを置かせます。
- 同様に、1円玉を増やしていき、数字と数量を一致させます。
- 10円玉、100円玉についても同様に行います。
- 数字とお金を一致させるように少しずつ額を大きくして示していきます。
- 購入したいものを選んで、それにあわせてお金を出す練習をしていきます。
ポイント
- 視覚的に分かりやすいので、数の概念が苦手な児童生徒でも理解しやすい。
- コインを実際に動かすことで、操作しながら学ぶことができる。
- 100円ショップで手に入るグッズで作ることができるので、手軽に作成できる。
授業での活用例
- 10円玉を10枚集めたら100円玉に交換するなど、両替の練習をする。
- お金を使って買い物をする場面を想定し、必要な金額を計算する。
- お金の種類や価値について、クイズ形式で学ぶ。
おわりに
視覚支援教材を活用することで、児童生徒の理解を促し、学習への意欲を高めることができます。今回ご紹介した教材は、簡単に作ることができるので、ぜひ試してみてください。
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