肢体不自由の子どもに見ることの難しさがある場合、学習中に先生が示している文字を追えていないことがあります。
今回は、肢体不自由のある子どもたちのために作成された、自分で文字のカードを操作しながら学習することで、文字学習の定着を促す教材をご紹介します。
授業の指導目標
- いろいろな文字に興味関心を持ち、進んで文字に触れようとする。
- 文字のカードを操作しながら、文字と音を関係づける。
教材について
この教材は、ひらがなの文字カードを自由に動かせるように工夫したものです。
特徴
- 操作しやすい大きさ: 文字カードは、子どもたちが掴みやすい大きさにしました。指先でつまむのが難しい場合は、補助具を使うことも可能です。
- 見やすい文字: 文字は大きくはっきりと書き、読みやすいようにしました。
- 自由な配置: 文字カードは、取り外したり、順番を入れ替えたりすることができます。
授業での活用例
- 文字の認識: 文字カードを1枚ずつ取り上げ、「これは何という文字ですか?」と質問します。
- 単語作り: 複数の文字カードを組み合わせて、簡単な単語を作ります。
- 文章作り: 文字カードを並べて、短い文章を作ります。
- しりとり: 文字カードを使って、しりとりゲームを行います。
教材作成のポイント
- 子どもの実態に合わせる: 文字の大きさや種類、カードの材質などは、子どもの実態に合わせて調整しましょう。
- 安全に配慮する: 木材の角を丸くしたり、塗料は安全なものを使用したりするなど、安全面に配慮しましょう。
- 子どもと一緒に作る: 子どもと一緒に文字カードを作ることで、学習意欲を高めることができます。
終わりに
この教材は、肢体不自由のある子どもたちが、楽しみながら文字を学習できるように工夫したものです。
文部科学省が示している特別支援学校学習指導要領では、 「児童または生徒の実態に応じて、個々の教育的ニーズを踏まえ、適切な指導及び必要な支援を行うこと」 とされています。
今回の教材は、まさにこの理念に基づいて作成したものです。
ぜひ、参考にして、子どもたちにとって、より効果的な教材作りに役立てていただければ幸いです。
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