PDFファイルで黒塗りをしたはずの個人情報が漏洩してしまう
ねえねえざいちゃん。
最近、熊本県教育委員会ホームページに掲載した、いじめ調査報告書の黒ぬりヶ所が、特定の操作で見れる状態だったということで、メディアに取り上げられて話題になったけど、特定の操作ってどんな操作なの？
はい、黒塗りしたはずの個人情報が閲覧できるという報道は、自治体や大学などで全国的に起こっていて、同じようなことが繰り返されている状況です。情報を発信する係はもちろん関係する部署はこのことをしっかりと理解しておくことがたいせつですね。事例については以下に抜粋しておきます。
それでは、黒塗りされたPDFファイルの情報がどうしたら可視化できたのか、実際に黒塗りファイルを作ってから「特定の操作」をしてみましょう。
「特定の操作」で黒ぬり箇所は見れる？
サンプルファイルを、ワードで作成して、特定の操作をしてみます。
ワードでサンプルファイルを作ります。
情報１
名前 台風いやねー
住所 日本
と入力し、マーカーで黒ぬりします。
ワードファイル（右）を、PDFに書き出します。
PDFファイルの文章を選択し、コピーします。この場合、マウスを使って、エリア選択してもいいし、ショートカットキーでCtrl＋A、Ctrl＋Cを行ってもいいです。
ワードファイルの空欄に、ペーストしてみると・・・・
ご覧の通り、PDFファイルから黒ぬりされた部分を貼り付けることができました。
ちなみに、ワードの図形機能で部品を作り文字を隠しても、この方法で文字を特定することができました。
このように、とても簡単な方法で、黒ぬり部分を特定できることが分かります。
では、PDFファイル自体に無料の簡易ソフトの、塗りつぶしやマーカー機能を使って黒ぬりしてみましょう。
PDF Readerというフリーソフトのマーカー機能で黒ぬりしたファイルを、「選択」→「コピー」し、ワードにペーストしてみます。
同様に、黒ぬりした部分を特定することができました。
では、完璧に黒ぬりすることはできないのでしょうか？
黒ぬりを完璧に行う方法は？
完璧に黒ぬりするには２つの方法があります。
その１ 有料ソフトを使う。
・Acrobat Pro サブスク月額1980円
・PDFelement(PDFエレメント)新バージョン9 14880円
※調べたところ、以上の２つのソフトが黒消し機能で完全に文字を消せるようです。ただし費用が派生します。
その２ スキャナーを使う
※少々手間ですが、黒ぬりしたファイルをいったん印刷して紙媒体にし、それをスキャナーで読み取ってからPDFファイル化します。この方法だと、既存の機器を使い無料で黒ぬりPDFファイルを作成することができます。
いかがでしたか？
この件については、情報を発信するすべての機関が情報を共有するべき事案です。
みなさん、お気をつけてー！
ではまた、ざいちゃんでした。
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