働く準備評価シートの徹底解説とチャットボットを活用したアセスメント分析
はじめに
「はたらく準備シート」は、鳥取県の「就労支援のための評価シート」をもとに熊本大学教育学部附属特別支援学校の原口先生が考案した働く準備評価シート(エクセル)を、本吉研究室が生成AIを使い各項目の5段階評価の観点を文章化し、プルダウン形式で選べるようにブラッシュアップしたものです。(下図参照)
このシート活用の目的は、対象者が就労を目指す社会や職場で必要なスキルを把握し、自己評価と支援者評価を通じて具体的な課題を明確化するためのツールです。このシートを活用することで、本人の強みや弱みを視覚化し、具体的な改善計画を立てることができます。ファイルは、下記のサイトからダウンロードできるようになっています。
※この配布ファイルは、マクロが含まれています。ダウンロードしたファイルでボタンでの操作ができない場合はマクロを有効にしてからご使用ください。(マクロの有効化は下図参照)
※ダウンロード時に「マクロをブロックしました」などのアラートが出ないように、zipファイルに変換しています。それでもマクロが有効にできない場合はお問い合わせください。
※2024/12/11現在、Macのエクセルにも対応しました!
さらに、このシートで行ったアセスメント結果を効率的に分析し、評価を深めるためにAIチャットボットを導入しました。本記事では、まず「働く準備評価シート」の詳細な説明を行い、その後にアセスメント結果の分析や評価にチャットボットを活用する方法を解説します。
働く準備シートとは?
概要と目的
「はたらく準備評価シート」は、対象者の就労準備状況を多角的に評価するツールであり、次の目的に沿って設計されています:
- 現状把握: 日常生活や職場で必要な能力の自己評価と他者評価を基に、強みと課題を明確化。
- 計画立案: 明確化された課題を基に、具体的な改善目標を設定。
- 進捗確認: 繰り返し記録することで、成長の度合いを可視化し、モチベーションを高める。
シートの構成
このシートは、次のような構造になっています:
- 大項目
- 「生活面」「就労面」「コミュニケーション」「精神面」の4つのカテゴリーに分類。
- 小項目
- 各大項目をより具体化した内容(例: 言葉づかい、ふるまい、規範意識など)。
- 具体的な評価基準
- 小項目ごとに詳細な達成基準が設定されており、1~5のスコアで評価可能(1: 未達成、5: 完全に達成)。
- 評価者
- 本人による自己評価と、支援者による客観的評価の両方を記録。
評価例
大項目: 生活面
小項目: 身だしなみ
具体的評価基準: 「仕事や活動に適した、清潔な服装・身支度ができる」
評価の一例:
- 本人評価: 3(基本的には清潔だが、時々服装が適切でない場合がある)
- 支援者評価: 2(清潔さは保たれているが、頻繁に不適切な服装が見られる)
はたらく準備シートの入力方法
1 データの入力
入力したデータを消去する場合は、バックスペースやデリートキーを使うと関数が消えてしまいますので、消去したいセルを選択して「消去ボタン」を使うようにしてください。
チャットボット「はたらく準備アセスメントサポーター」を活用したアセスメント結果の分析と評価
「はたらく準備評価シート」のアセスメント結果をさらに深く活用するため、AIチャットボット「はたらく準備アセスメントサポーター」を導入しました。チャットボットを使うことで、データの整理と分析が効率化され、改善策の提示もスムーズになります。
チャットボット活用の流れ
- データの入力
はたらく準備評価シートの「AI」ボタンでシート内のデータをコピーしたものを値として貼り付けることでチャットボットは、働く準備シートの項目に基づき分析・評価を行います。 - データの分類
チャットボットが入力データを生活面、就労面、コミュニケーション、精神面の4カテゴリーに分類します。- 番号1~13は生活面
- 番号14~31は就労面
- 番号32~39はコミュニケーション
- 番号40~45は精神面
- 自己評価と支援者評価の比較分析
- 各カテゴリーにおいて、自己評価と支援者評価を比較し、評価のギャップを数値化。
- ギャップが大きい項目を優先して改善提案を行います。
- 簡潔な考察の提示
- 各カテゴリーごとに、評価結果をもとに考察を各項目ごとに100文字程度にまとめます。
例:
生活面の考察: 「本人は時間管理が苦手だと認識。支援者評価との差異は小さいが、改善策としてタスク管理アプリの導入を提案。」
- 各カテゴリーごとに、評価結果をもとに考察を各項目ごとに100文字程度にまとめます。
- 総合支援の提案
- 全カテゴリーの分析結果を基に、総合的な支援計画を提案します。
例:
「本人のストレス管理能力を向上させるため、リラクゼーションの習慣化を促進。また、成果を具体的に評価することで自己肯定感を高める。」
- 全カテゴリーの分析結果を基に、総合的な支援計画を提案します。
文章表現に関しては、チャット欄に「もう少し優しい表現に修正してください」など依頼することで変更可能ですので、ニーズに応じて「働く準備アセスメントサポーター」に要望してください。
結論
「はたらく準備評価シート」でのアセスメント結果を分析・評価するために「働く準備アセスメントサポーター」を活用することで、効率的かつ正確なデータ分析が可能になります。これにより、対象者の課題を深く理解し、具体的かつ実行可能な支援計画を立てることができます。
この仕組みを活用することで、本人の自己理解を促進し、より良い就労準備をサポートできるでしょう。ぜひ、この新しいツールをお試しください!
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