学校現場で、エクセル、スプレッドシートで生成AIを使うには無料のものがいいよね
前回の記事「生成AIでコメントの分類はできるのか?」では、Copilot、ChatGPT3.5、GoogleBirdという3つの生成AIに、PCの使用感のコメントを、ポジティブとネガティブに分類してもらいましたね。でも、データ数が多くなると、対話型のAIはテキストで答えてくれるので、アンケート集計なんかは、表計算ソフトでできたらいいですよね。
初めから、エクセルやスプレッドシートで生成AIを使ってデータを処理することはできますか、またその他の使い方などあったら教えてください。
はい、ざいちゃんです。
生成AIは、すごいスピードで進化中です。対話型だけではなく、画像や動画を生成してくれるなどの機能強化や、各種ソフトと連動したサービスの開始など、大手の3社(マイクロソフト社、オープンAI社【ChatGPT】、Google社)などよく聞きますが、それ以外にも様々なところが参入してきています。では、学校現場で活用されていくようになる生成AIはいったいどのようになるのでしょうか?
また、別の項で説明しますが、いま世間で普及してきている色々な生成AIは、OpenAI社(ChatGPT)のAPIキーを使っていて、初めは無料で使えますが、後からはサブスクでお金を払わないと使えなくなります。企業によっては、社員に使用料を支払っているところもあるようですが、学校現場は?ですよね。なので、今回は「学校で使える=無料」という考え方で、調べて検証していきたいと思います。
OpenAIのAPIキーを使わないで、エクセルで使えるアドインはありますか?(無料化)
エクセル、スプレッドシートどちらも、アドインといって機能を拡張するものを入れなければAI機能は動きません。まずは、エクセルのアドイン探しを、Copilot君に行ってもらいましょう。
「Copilot君、openAIのAPIキーを使わないで、でエクセルで使えるアドインはありますか?」
現在、OpenAIのAPIキーを使わないで、無料でエクセルで使える生成AIのアドインはありません。OpenAIのAPIキーは、ChatGPT for ExcelやExcel LabsなどのアドインでChatGPTの機能を利用するために必要です。OpenAIのAPIキーは、無料枠がありますが、上限や有効期限がありますので、注意してください。12345
1: ChatGPTをExcelで使う方法。「ChatGPT for Excel」アドインで関数から質問・回答の生成が可能に! 2: ChatGPTとExcelの連携の種類 3: Microsoft、独立開発部門が複雑な数式やジェネレーティブAIの機能を「Excel」に実装予定 4: Microsoft、「Excel Labs」を発表 ~開発初期のアイデアをテストするための「Excel」用「Office アドイン」 5: ChatGPTをExcelで使おう!③ ~設定手順のご紹介
スプレッドシートで、APIキーを使わずに、AI機能を使うことができるアドオンを教えてください。
では次に、スプレッドシートのアドオンを調べてみましょう。
Copilot君、スプレッドシートで、APIキーを使わずに、AI機能を使うことができるアドインを教えてください。
スプレッドシートで、APIキーを使わずに、無料でGPT機能を使うことができるアドインについてお尋ねですね。 私が調べたところ、残念ながらそのようなアドオンは見つかりませんでした。 GPTはOpenAIが開発した自然言語処理のための機械学習モデルで、その利用にはAPIキーが必要です1。 スプレッドシートでGPT機能を使うには、以下のような手順が必要です2345。
- OpenAIのアカウントを作成し、APIキーを取得する
- Googleスプレッドシートで「GPT for Sheets and Docs」というアドインをインストールする
- アドインにAPIキーをセットする
- GPT関数やメニューを使ってGPT機能を利用する
ただし、APIキーの取得や利用には、OpenAIの利用規約や倫理原則に同意する必要があります1。 また、無料枠には有効期限や上限があり、それを超えると利用できなくなる場合があります2。 GPT機能を使うことで、スプレッドシートでデータ分析や文章生成などの様々なタスクを行うことができますが、その反面、セキュリティやコスト、倫理などの問題にも注意する必要があります。
Bird君に聞いてみたら・・・一応あったけど・・・
やはり、ないと言っていますね。
では、Bard君に聞いてみましょう。
「Bard君スプレッドシートで、APIキーを使わずに、無料でGPT機能を使うことができるアドインを教えてください。」
2023年12月2日現在、スプレッドシートで、APIキーを使わずに、無料でGPT機能を使うことができるアドインは、以下の2つです。
- GPT for Sheets and Docs
- SheetGPT
GPT for Sheets and Docsは、ChatGPTをベースとしたアドインです。インストール後、アドオンのメニューから「GPT for Sheets and Docs」をクリックすると、サイドバーにランチャーが表示されます。ランチャーから、テキストの生成、言語の翻訳、コードの作成などのGPT機能を利用することができます。
SheetGPTは、OpenAIのGPT-3をベースとしたアドインです。インストール後、アドオンのメニューから「SheetGPT」をクリックすると、サイドバーにメニューが表示されます。メニューから、テキストの生成、言語の翻訳、コードの作成などのGPT機能を利用することができます。
どちらのアドインも、無料で利用できます。ただし、GPT for Sheets and Docsは、APIキーの登録なしで利用できるものの、GPT機能の使用回数に制限があります。SheetGPTは、APIキーの登録なしで利用できるだけでなく、GPT機能の使用回数に制限はありません。
それぞれのアドオンの詳細は、以下のとおりです。
GPT for Sheets and Docs
- 使用条件:無料
- 制限:GPT機能の使用回数に制限あり
- 機能:テキストの生成、言語の翻訳、コードの作成
- インストール方法:Google Workspace の拡張機能ページからインストール
SheetGPT
- 使用条件:無料
- 制限:なし
- 機能:テキストの生成、言語の翻訳、コードの作成
- インストール方法:Google Workspace の拡張機能ページからインストール
どちらのアドインを利用するかは、自分の目的や用途に合わせて選択するとよいでしょう。
SheetGPTいいですね!
課金されないか念を押ししてみます。
「Bird君、SheetGPTは、使用制限があるのではないですか?」
SheetGPTは、2023年12月2日現在、使用制限はありません。
SheetGPTの開発元であるSheetGPT LLCは、2023年7月に、SheetGPTの無料版における使用制限を廃止すると発表しました。これにより、APIキーの登録なしで、無制限にGPT機能を利用することができるようになりました。
SheetGPTの使用制限が廃止されたことで、より多くのユーザーが、SheetGPTのGPT機能を活用できるようになりました。
おお!そうなんですね。
では、「Bird君、SheetGPTの使い方について、例を挙げながら詳しく教えてください。どのような関数があるのかも教えてください。」
SheetGPTの使い方について、例を挙げながら詳しく説明します。
SheetGPTのインストール
SheetGPTをインストールするには、Google Workspace の拡張機能ページからインストールします。
- Google Workspace を開きます。
- 左上のメニューから「拡張機能」をクリックします。
- 「拡張機能ライブラリ」をクリックします。
- 「SheetGPT」を検索します。
- 「拡張機能を追加」をクリックします。
SheetGPTの有効化
SheetGPTを有効にするには、次の手順を実行します。
- Google シートを開きます。
- メニューから「アドイン」→「SheetGPT」→「SheetGPTを有効にする」をクリックします。
SheetGPTの基本的な使い方
SheetGPTの基本的な使い方は、次のとおりです。
- シートのセルを選択し、=GPT(引数)と入力します。
- 引数には、生成したいテキストの種類や内容を指定します。
- エンターキーを押すと、生成されたテキストが表示されます。
SheetGPTの代表的な関数
SheetGPTには、以下の代表的な関数があります。
- =GPT(text):テキストを生成します。
- =GPT(code):コードを生成します。
- =GPT(translate,from,to):言語を翻訳します。
- =GPT(prompt):プロンプトに基づいてテキストを生成します。
例1:テキストの生成
次のコードは、=GPT(text)関数を使用して、テキストを生成します。
=GPT("今日は良い天気ですね。")
このコードを実行すると、次のテキストが生成されます。
今日は良い天気ですね。青空が広がり、太陽がまぶしいです。
例2:コードの生成
次のコードは、=GPT(code)関数を使用して、コードを生成します。
=GPT("Pythonで、Hello Worldを表示するプログラムを生成してください。")
このコードを実行すると、次のコードが生成されます。
print("Hello World!")
例3:言語の翻訳
次のコードは、=GPT(translate,from,to)関数を使用して、言語を翻訳します。
=GPT("今日は良い天気ですね。", "ja", "en")
このコードを実行すると、次のテキストが生成されます。
Today is a nice day.
例4:プロンプトに基づいてテキストの生成
次のコードは、=GPT(prompt)関数を使用して、プロンプトに基づいてテキストを生成します。
=GPT("次の文章を完結してください。\n\n私は、")
このコードを実行すると、次のテキストが生成されます。
私は、世界を旅する冒険家です。
このように、SheetGPTは、さまざまな用途に活用できる便利なツールです。ぜひ、いろいろな使い方を試してみてください。
なんか使えそうですね。
念のため、自分でホームページを探してみるとー
APIキーなしで使えますが、10万ワード相当の入手力までが無料で、それ以降は価格設定があるようですね。私の聞き方が悪いのかもしれませんが、どの生成AIもなかなか知りたい情報にたどり着くのは難しいですね。一応、10万ワードまで試してみたいと思います。
それでは、SheetGPTのアドインを入れて、どの程度GPT関数が使えるのか検証していきましょう。
SheetGPTを使ってみる
- GPT関数を使ってみる
A1セルに「=GPT(“日本の首都はどこですか、日本語で答えてください”)」と打ち込むと、
日本の首都は東京です。と答えてくれました。同様にA2、A3セルに「=GPT(“日本はどこですか、日本語で答えてください”)」「=GPT(“日本はどこですか、日本語で答えてください”)」と打ち込むと、以下のように答えてくれました。
でも、これでは、対話型と同じ使い方で、表計算ソフトを使う意味がありません、できれば、別のセルのデータを、答えてくれるような関数があればいいですが、SheetGPTでは、このような使い方しかできないのでしょうか?
SheetGPTを使って、パソコン製品の評価記事を分類する
SheetGPTのホームページからGPT 関数リファレンスを参照してみます。そこには、以下の記述がありました。
演算子を使用して、固定プロンプトと別のセルの値を結合することもできます 。
=GPT("Summarize the following paragraph: " & A1)
この関数で、以前の記事で扱った「PCの使用感のコメント」をシートに貼り付けて、ポジティブとネガティブに分けてもらいましょう。関数は以下のようになります。
=GPT(“ポジティブですか、ネガティブですか:”&C1)
するとなんと・・・
セルB1にGPT関数 =GPT(“ポジティブですか、ネガティブですか:”&C1) を入力し、オートフィルでカーソルを下げていくと、30項目いっぺんに分類することができました。確認しましたが、正解でした。(図は17までとなっています)
このようにスプレッドシートでAI機能が使えるようになると、対話型AIのような、テキスト出力ではないので、ポジティブとネガティブにソートし直したり、他のデータと連動させるなど、とても活用範囲が広がり、業務が効率化できますね。
うまく動かなかった「本当に無料で使えるアドイン」を再度試してみる。
実は、スプレッドシートで本当に無料で使えるアドインは、すでに自分で探し当てていました。GPTWorkspacといいます。事前に検証してみましたが、うまく動かなくてあきらめていました。その時使った関数は以下のようになります。
=GPT(“ポジティブですか、ネガティブですか”,C1) です。この関数はGPTWorkspacサイトから調べて使ったものです。
試しに、SheetGPTでつかった関数 =GPT(“ポジティブですか、ネガティブですか:”&C1)
を使ってみるとなんと・・・
動きましたー!しかも回答は正確でした。これこそが今現在、完全無料のアドインです。でも、GPT関数については、参考となる情報が少なく、コードも様々でまだ過渡期のような感じです。
まとめます
いかがでしたか、今回は無料に特化した表計算ソフトでのAI活用についてでした。
今回の検証では、色々なことが分かりました。
対話型の生成AIでの情報リサーチについては注意が必要
対話型の生成AICopilot、ChatGPT3.5、GoogleBirdで調べものをするのは、自分で検索するよりもはやく情報にたどり着くことができるが、聞き方を変えて複数の情報をもとに、自分で検証することで、本当の情報にたどり着くことができる。
(とても簡単な調べ事や、記事を依頼したり、プログラムを書いてくれたりすることは得意です。)
表計算ソフトのAI活用については、まだ流動的
・エクセルは、OpenAI社のAPIキーが必須であり、あとから課金される。
・スプレッドシートは、APIキーがいらないアドオン「SheetGPT」はあったが10万トークンまでだった。「GPTWorkSpace」はまだ動作が不安定
・慣れてくると、様々な活用ができ、業務を効率化できるツールになると思われます。今後の進化に大いに期待しましょう。
※今後学校現場にどのように導入されていくのか気になります。職場のPCで、無料の対話型のAIは使えると思いますが、個人で契約した有料の生成AI(ChatGPTなど)は使っていいのかとか、Copilot for Microsoft 365(オフィスとCopilotが合体したもの)なるものが出てきましたので、法人契約できれば今後学校現場にも導入されるのかとか・・・ 活用するためのガイドラインは?研修は?など考えてしまいました。
静かに速く、私たちの生活にAIは入ってきていますので、今後も随時情報を提供していこうと思います。
以上 ざいちゃんでした。
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